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福崎 裕延*; 吉田 勝; 浅野 雅春; 熊倉 稔; 真下 透*; 湯浅 久子*; 今井 強一*; 山中 英寿*
Makromol. Chem., 191, p.731 - 736, 1990/04
Mn=1600-4800の非晶性コポリマーをL-乳酸(LA)とDL-ヒドロキシイソカプロン酸(HICA)の無触媒・直接脱水縮合反応によって合成した。このコポリマーはdrog delivery systemへの応用に対し生分解型材料として有用である。この場合、in vivo分解パターンはポリマーの分子量と密接に関係しており、分子量の増加によってそのパターンが放物線型からS-字型へと変化することが分かった。LH-RH類似物質(des-Gly-[D-Len]-LH-RH ethylamide)を圧融着法によって針状に成形したポリマー中に複合化し、その複合体針のin vivo性能を動物実験から評価した。S-字型分解・放出パターンからなるCopoly(LA/HICA,70/30mol-%)(Mn=2200)複合体針の場合、血清薬物濃度は15週の実験期間を通して、約3.5ng/mlで一定レベルを維持した。
吉田 勝; 浅野 雅春; 嘉悦 勲; 今井 強一*; 湯浅 久子*; 山中 英寿*; 志田 圭三*; 鈴木 慶二*; 若林 克己*; 山崎 巖*
Polym.J., 18(4), p.287 - 296, 1986/00
被引用回数:9 パーセンタイル:51.86(Polymer Science)低温放射線注形重合法によって、疎水性diethylene glycol dimethacrylate/親水性polyethylene glycol #600 dimethacrylateからなる80/20 vol-%組成のメタクリル酸コポリマー中にdes-Gly-[D-Leu]-LH-RH-ethlamideを包含する。上述の薬物は水に可溶である。一般にポリマー中に単純分散状態で包含されている薬物のin vitro放出パターンは時間を関数とした時、イクスポネンシャルな減少傾向を示す。本稿では、コポリマーからの薬物の放出に見掛け上zero-order mechanismを付与するため、薬物を錠剤化(加圧下)し、それの上下に適当なフィルター膜を重ね合わせ、さらにメタクリル酸コポリマーによって含浸包含することを試みた。例えば、Whatman No.1フィルター膜を用いた場合、複合体からの薬物のin vitro放出パターンは見掛け上zero-order mechanismをとり、250日間の試験期間にわたって16g/dayの一定値を保持した。これはradioimmuno assayから測定したserum薬物濃度の値からも示唆される。
浅野 雅春; 吉田 勝; 嘉悦 勲; 今井 強一*; 真下 透*; 湯浅 久子*; 山中 英寿*; 鈴木 慶二*; 山崎 巌*
Makromol.Chem.Rapid Commun., 6, p.509 - 513, 1985/00
ポリ(DL-乳酸)担体にCo線源からの線を照射した時、高速液体クロマトグラフィーによって測定した分子量分布のピークは照射線量の増加に伴い低分子量側に移動することが分かった。この担体の100% in vivo 分解は Mn1850担体で12w、そしてMn2200担体で15wに、各々観察された。LH-RHは上述した担体中に溶融分散、換言すれば分子分散させた。LH-RH含有 formulation からの薬物の放出は、比較的一定であり、Mn1850担体で11Wまで、Mn2200担体で13Wまで維持した。これは serum 薬物濃度のデーターからも示唆された。この場合、それの濃度は担体の分子量に依存せず42ng/mlの値を示した。結果的に、ポリ(DL-乳酸)の formulation からの薬物の放出は担体が完全分解消失する1-2w前に終了していることが結論できた。
嘉悦 勲; 吉田 勝; 浅野 雅春; 志田 圭三*; 山中 英寿*; 中井 克幸*; 湯浅 久子*; 鈴木 慶二*; 若林 克己*; 白石 明*; et al.
人工臓器, 13(3), p.1168 - 1171, 1984/00
前立腺等の泌尿器官に薬理(萎縮)作用を有し、ホルモン療法剤として注目されているLH-RH類似物質(アナログ)を放射線重合により親水性アクリレートと疎水性アクリレートの共重合体中に固定化し、その長期リリース挙動、薬理作用などを検討した。担体からのLH-RHアナログの溶出は100日~200日にわたってコンスタントに続き、微量のけ中濃度レベルを維持することがインビトロ実験ならびにラット実験から明らかになった。また前立腺等に対する萎縮効果もラット実感から確かめられた。副作用や異物反応はほとんど認められなかった。この方法は注射投与を頻繁に継続するよりもはるかに筒便で有効であり、臨床的適用性が高いものと判断され、今後前立腺癌の治療法としての発展が期待される。